59年ぶりに「関西シリーズ」が実現する。オリックスがロッテに勝ち、4勝1敗として3年連続の日本シリーズ進出を決めた。ロッテの粘りに苦戦しながらも、投手力と打線の底力で勝ちきった。日本シリーズは28日にパ・リーグ本拠地の京セラドーム大阪で開幕。2年連続日本一を目指す中嶋聡監督(54)は「熱く盛り上げる」と力強く宣言し、阪神岡田彰布監督(65)との名将対決に挑む。

▼阪急時代を含めてオリックスがシリーズで阪神と戦うのは初めてで、今年の阪神-オリックス戦はシリーズ通算29カード目。関西を本拠地にする球団同士の対戦は64年の阪神-南海戦以来、59年ぶり2度目だ。阪神の岡田監督は05年以来のシリーズ出場に対し、中嶋監督は3年連続で、監督1年目から3年連続出場は86~88年森監督(西武)に次いで2人目になる。「18年ぶりの岡田監督」と「3年連続の中嶋監督」、どちらに軍配が上がるか。

◆64年の日本シリーズ 阪神と南海(現ソフトバンク)が対戦。ともに電鉄が親会社。阪神は梅田、南海は難波と、大阪の北と南の中心地にターミナル駅を置き、大阪市の大動脈となる街路の名から「御堂筋シリーズ」と呼ばれた。2勝3敗と王手をかけられた南海はスタンカが2日連続の完封勝利、4勝3敗で日本一。第7戦は東京オリンピック(五輪)開会式の10月10日と重なり、甲子園の観客は約1万5000人にとどまった。その後の関西には阪神、南海の他に阪急(現オリックス)、近鉄もあったが、日本シリーズでの関西対決はなかった。