侍ジャパン根本悠楓投手(20=日本ハム)が投げれば点が入る。そんな大会だった。

先発今井の後を継いで5回から登板。3回1安打無失点の好投を見せた。登板時は2点ビハインドだったが、1イニング目を3者凡退に抑えると、その裏に牧がソロを放ち1点を返す。さらに2イニング目の6回も3者凡退に抑えると、その裏に佐藤輝の一時同点の犠飛が飛び出した。

初戦の16日台湾戦でも同点の6回に登板し、3者凡退。直後に味方打線が決勝点を奪った。日本ハムとは異なる役割を全う。この日も「2イニングぐらいかなと思ってたんですけど、いつも先発をやっているので、3イニングぐらいは行けます」と頼もしかった。

井端監督には“原石”の頃から見いだされていた。苫小牧中央で2年生エースだった19年9月、秋の北海道大会で駒大苫小牧に2失点完投負けした。悔しい経験だったが、スタンドで観戦していたのが他ならぬ井端氏だ。前年限りで巨人のコーチを退任。解説者をしていたが、北海道に好投手がいると聞きプライベートで訪れていた。「本人が知っているか知らないか、分からないですけど。見に行くときって、こっそり見に行くので」と懐かしむ。

あれから4年。監督と選手として、同じ侍のユニホームに袖を通した。根本は「すごくいい経験になったと思います。来年につながるんじゃないかと思います」とうなずいた。来秋にはプレミア12が控える。「シーズンの結果次第だと思うので、まずは来シーズン」と、再びの代表入りを思い描いた。

高校時代から知る左腕の好投は、次世代の台頭を願う井端監督にとってうれしい収穫となった。

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