青学大(東都大学)が慶大(東京6大学)に敗れ、春、秋のリーグ戦、大学野球選手権に続く、史上5校目となる4冠を逃した。

前半はわずか1安打に抑えられ慶大にペースを握られたが、6回からは阪神ドラフト1位の下村海翔投手(4年=九州国際大付)が登板。制球よく、伸びのいい真っすぐと変化球をテンポ良く投げ込んで流れを作った。

0-0の均衡を破ったのは意外な展開だった。8回、2連続失策で1死一、二塁とすると、下村の制球力が突然乱れ、四球で満塁。再び四球で押し出し。なおも1死満塁で、広島ドラフト1位の常広羽也斗投手(4年=大分舞鶴)にスイッチ。ソフトバンクのドラフト3位広瀬隆太内野手(4年=慶応)に右犠飛を打たれ、2点目を献上した。下村は「今日は自分のせいで負けた。意地でなんとか抑えようと思っていたんですが…。その気持ちが空回りしてしまった…」と涙が止まらなかった。

打線は再三、慶大の好守に阻まれ、5回から8回までの毎回、走者を出すも好機に1本が出ず。楽天ドラフト6位の主将、中島大輔外野手(4年=龍谷大平安)は「堅い守りで粘られた結果。流れの怖さ。慶大の強さに対抗できなかった」と脱帽。「勝ちたかった。でもこれは後輩たちに託す、いいバトンになった。僕らが頑張る姿は後輩たちに伝わったと思う」と、この悔しさと、4冠への思いは後輩たちに託した。

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