“ヒロミ脱100%”で白星量産につなげる。来季開幕投手に指名されている日本ハム伊藤大海投手(26)が、24年のテーマに、脱力投球を掲げた。

年間通しコンディションを高く保つため、毎試合「10割」ではなく「8割程度」まで力をセーブしながら投げることで、力みや無駄な余計な疲労を回避。コンスタントに勝利を積み重ねる。

来季は開幕だけでなく、シーズン最後までしっかり投げ抜くため、力配分にまで気を配る。今季は8月26日西武戦で7勝目を挙げて以降、終盤4試合は白星なく終わった。反省も踏まえ「ちょっとしんどいなっていう時期をなくしたい。10割で完走っていうより、8割ぐらいでずっと維持して完走できるような。ちょっと余力を残して、毎試合臨めるような状態をつくりたい」と思い描いた。

侍ジャパンとしてともに戦ったオリックス山本は4月から5月にかけ6連勝。優勝がかかった終盤も8月23日西武戦から3連勝と、年間を通して継続して白星を重ねた。1学年下ながら3年連続沢村賞を獲得した右腕の存在は刺激で「シーズンを通してパフォーマンスが変わらないというか、波が本当に少ない。そういうところを目指して」と、良い部分は参考にする。

程よく脱力し、平均球速も上げる。「(今季は)149・いくつだったと思うんですけど最低でも平均150キロは欲しい。力んで投げて、いい思いをしたことがない。8割で投げた方が(球速や力強さが)出ているというイメージに持っていきたい」。お笑いタレントのアキラ100%の芸は100%ぎりぎりまで攻めるが、ヒロミは8割勝負。絶妙な力加減で、8年ぶりリーグ制覇への流れをつくる。【永野高輔】

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