昨年「きつねダンス」や紅白歌合戦出場、今季は「ジンギスカンダンス」などで脚光を浴びた、日本ハムの球団公式チアリーダー「ファイターズガール」の24年新メンバーオーディションが17日、エスコンフィールドで開催され、17歳~25歳までの新メンバー12人が選出された。応募総数は過去3番目に多い291人。書類審査で約70人に絞り込み、2次審査で34人、最後は12人と、倍率24・25倍の狭き門だった。

知床半島のある北海道羅臼町から参加した双子の水落桜子さん、桃子さん姉妹(20)はそろって合格。「合格できると思ってなかったので、ダンスの先生に合格したよと伝えたい。妹の名前が先に呼ばれて、私も確信しました」と桜子さん。桃子さんは「驚きのひと言。あこがれのファイターズガールになれて夢みたい。信じられないです」と喜んだ。選考に関わったファイターズガール運営管理担当の濱野亜里紗さん(31)によると「私が知る限りでは双子は初めてだと思います」と話した。姉妹は6月まで1年3カ月、オーストラリアへ語学留学。英会話ができ、海外からの観光客が増えているツアーガイドのMC役としても、活躍が期待される。

駒野稀子(まこ)さん(25)は仙台市出身も、エスコンフィールドが開業した今春、北海道に移住。新球場でビールの売り子をしていた。「うれしくて合格発表の時は涙が出てしまいました。ずっと見ている側だったので実感はわかないですけど、とてもわくわくしています。ビールの売り子で培ったコミュニケーション能力だったり、笑顔と愛嬌では誰にも負けない」。売り子から踊り子に転身し、チームを後押しする。

鈴木志織さん(23)は21年の1シーズン、ソフトバンクのダンスパフォーマンスチーム「ハニーズ」に所属。愛知県出身で、北海道に来るのはこの日が初めてだった。新たな球団のチアリーダーに決まり「(日本ハムの試合を)動画とかで見て、わくわくするような雰囲気があって、挑戦したいなと思いました。私のアピールポイントは笑顔とダンスのエネルギー。笑顔、元気いっぱい、挑戦する気持ちを持ち続けて、1人でも夢や勇気を届けられるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。

24年は既存メンバー12人と新メンバー12人を加えた計24人で活動する。今季から本拠地がエスコンフィールドに変わり、球場でのパフォーマンスだけでなく、ツアーガイドでのMCなども担う。選考のポイントについて濱野さんは「ダンスだけでなく、お話している印象、明るさや、ハキハキ話せるところや、爽やかな印象のある子を多く取ったと思います」と説明した。

応募資格は以下の通り。<1>満18歳以上の女性(2004年4月2日時点、<2>学生可)、<3>北海道日本ハムファイターズ24年シーズン中の公式戦主催試合、スタジアムツアー、イベントを含む全活動に参加できる、<4>ファイターズガールの活動を最優先にできる、<5>24年1月~3月のレッスンおよびリハーサル(週2回予定)、シーズン中の定期レッスンに参加できる方。

ファイターズガールはパフォーマンスを通して球場を盛り上げ応援するだけでなく、北海道の市町村を訪問し、地域との交流を続けながらファン、地域、社会と球団をつなぐ架け橋を担う。メンバー屈指の人気を誇った滝谷美夢さん(25)ら10人(現時点)が今季限りでの卒業を発表しており、新たなメンバーのパフォーマンスに期待がかかる。

 

※以下、この日のオーディションの流れ。

 

書類選考による1次審査通過者約70人が、午前10時半からオーディション会場に入場。髪を後ろに結ぶ受験者が多く、開始を待つ間に足首を回しストレッチするなど、それぞれの方法で本番に備えた。

午前11時から、まず課題曲ダンスによる2次審査(振付審査)。同審査は、三面鏡張りの会場に2~3人一組になって入り、5人の審査員の前で、音楽に合わせてダンスを披露。各自入場と同時に名前を伝え「よろしくお願いします!」。踊り終えると「ありがとうございました」とさわやかにあいさつ。午後0時20分に、全組の審査が終わった。

2次審査通過者34人は午後0時54分に発表された。午後1時半過ぎから始まった最終審査は自由演技審査と面接。得意のMCを披露したり、アカペラで安室奈美恵の歌の歌唱、チアリーディングの3種類のジャンプを飛ぶ参加者など、バリエーション豊かなアピールが繰り広げられた。

午後4時半過ぎに最終審査が終了し、午後5時半過ぎに、合格者12人が発表された。

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