先輩、来年も覚悟してください! 阪神村上頌樹投手(25)が24日、公式ファンクラブ会員限定イベント「クリスマスプレミアムパーティー」に参加し、巨人岡本和封じを誓った。智弁学園の2年先輩に対して今年は4打数無安打1四球と抑え込んだ。開幕の相手でもある本塁打キングを眠らせておくことは、連覇への重要なカギになる。

約1カ月前にあったNPBアワード。晴れの舞台で顔を合わせると「打たせろや。先輩やぞ」とキツめのジャブを浴びた。村上は「なぜか岡本さんの時だけ球が速くなります」とお返ししたという。

ジョークではなかった。右腕にとって岡本との対戦は特別な時間だった。「先輩だし、球界を代表する打者なので余計に気持ちが入る。岡本さんの時だけ2~3キロ、スピードが上がるので。打たれたくないと一番思うので、勝手に力が入りました」と照れ笑いした。

4月12日の東京ドーム。今季初先発で衝撃の7回完全投球をしてから、球界のスターダムに駆け上がった。来年3月29日には同じ舞台で開幕を迎える。セ・リーグMVP右腕は当然、開幕投手の筆頭候補になる。まだ“開幕”は意識はしていないが、阿部新監督を迎えて打倒阪神にキバをむいてくる巨人を返り討ちにできれば、これ以上ないスタートになる。

「まっすぐの質が悪くなったら簡単にバチンと打たれると思うので、やっぱりまっすぐの質はどんどん上げていかないと。そこは求めていきたい。最初からコース、コースを狙うと厳しくなる。質で勝負したいです」。生命線で、代名詞でもある直球に磨きをかけることをテーマとした。

前日23日に智弁学園の恩師、小坂監督と電話で話し、多忙のため毎年恒例の訪問ができないことを報告した。Vフィーバーを理解する同監督も「頑張れよ」と励ましてくれた。母校愛は強く、岡本への尊敬も変わらないが、勝負となれば別。来年も遠慮なくキバをむくつもりだ。【柏原誠】

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