阪神近本光司外野手(29)が、さらなる進化へ新打法に着手する。28日に故郷の兵庫・淡路市で自主トレを公開。右手でスイングにブレーキをかけることを意識し、さらなるパワーを生み出すための打撃練習を行った。来年11月に30歳を迎え、将来も見据えての取り組み。来季、球団初のリーグ連覇を目指すリードオフマンが、独特な理論を引っさげレベルアップする。
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近本がバットではなく、2本の細長い木の棒を持った。ボールを捉える位置で右手を固定し、左手だけでスイング。ゴム製の小さなバットでも同じ動きを繰り返した。毎年年末恒例の故郷での自主トレで、珍しい“素振り”に時間を割いた。明確な意図があった。
「右手はバットを引っ張ってくる手。それをトレーナーさんが『止めてみてください』と言っていた。左手をうまく使えるようになってきたので、左手を使って止めた右手を追い越していくイメージですね」
自主トレに同行している個人トレーナーからの助言もあり、取り組む新スタイル。投手は投げ込む際、踏み込んだ足をグッと踏ん張り力を生み出す。左打者なら、右手でブレーキをかけるイメージがそれにあたる。ブレーキがかかった状態で左手を振り抜くことで、さらなるパワーを生み出す可能性が出てくるという。
来年11月で30歳を迎える。自身の伸びしろについては「全然ある」ときっぱり。「まだ残していた部分もあった。そこをどういう風に伸ばしていくか」。その1つが“ブレーキ打法”だった。「(腕の)筋肉を使ってのブレーキ。肩もある。筋肉、骨、神経も」と意識している部位を説明。「今まで得意じゃないと思っていたけど、使えたら良くなるとは思っていた」と明かし「このトレーニングは来年よりも、3年後とかに大きく変わってくるんじゃないかな」と将来を見据えた。
独特な打撃練習を披露した約5時間の練習。練習場を一般開放したこの日は約1500人のファンが訪れ「優勝すれば、これだけ周りも変わるんだなって思いました」。球団初の連覇への思いを強くし、ノンストップでバットを振り続ける。【中野椋】



