東都大学野球の東洋大は8日、埼玉・川越の同大学でグラウンド開きを行った。昨年、春季リーグ戦の1部2部入れ替え戦では5季ぶりの1部復帰を果たしたが、秋は1部最下位で入れ替え戦へ。駒大に敗れ、2部降格となった。井上大監督(50)は「去年以上にハードルは高い。ぶっちぎりで2部を勝ち抜かないとダメだと思っている」と話し、今春の1部昇格を目指す。

そのカギを握るのは、プロ注目の最速153キロコンビ、岩崎峻典投手(3年=履正社)と一條力真投手(3年=常総学院)だ。井上監督は「投手陣は計算が立つので、あとは打つ方を鍛えたい。守りを中心に打ち勝つ野球をやっていきたい」と力を込めた。

岩崎はエースとしての意地を見せる。昨秋は2勝2敗。日ハムドラフト1位の細野の後継者として「細野さんみたいに、自分の力で1部に上げないといけない。その責任感が強いです」と覚悟を決めた。試合後半での体力面の反省をあげ「1人で投げきれる体力づくりをしています」と、トレーニングに力を入れている。「僕は細野さんには負けているところはない。僕が1部昇格に貢献したい。(細野さんに)認めてもらえるように頑張りたい」。

昨秋まで抑え投手として活躍した一條は、今年は先発としての期待が大きい。「先発でも、抑えでも。言われたところでしっかり投げたい」。先発登板のために、変化球の球種を増やし投球の幅を広げる努力を始めた。チームのために投げる。その気持ちの表れだ。「プロへの意識はないけど、1部昇格を目標にしていたら、プロもあるのかな、と思います」と、その先の夢を思い描いている。

2人の好投手が導く1部の舞台。最短昇格へ。東洋大、挑戦の年が始まった。