東都大学野球の日大は9日、チームとしては初めて宮司を千葉県習志野市の同大グラウンドに招き、必勝祈願を行い、始動した。片岡昭吾監督(45)は選手たちを前に「団結力」をテーマに掲げた。「勝つために、チームがひとつになるにはどうすればいいのか。そのための言葉です」と説明。昨秋は、優勝争いをしながら惜しくも2位。あと1歩で優勝を逃した。「チーム力をあげて、優勝する。あと1勝は何か。どう戦うのか」と、選手たちに問いかけた。

頂点をつかむために総力戦だ。昨秋は抑えで10試合に登板し、守護神としてチームを支えた山内翔太投手(3年=習志野)は、手薄になった外野との二刀流を宣言した。「投手では、最優秀防御率が目標。打率も3割を打ちたい」。2年春にも挑戦したが結果を残せず、投手に専念してきた。再び挑む二刀流。片岡監督は「新チームになってからのオープン戦では野手の中心として使っていて、一番確立が高い」と期待。野手で先発出場し、最後の1、2イニングを抑えで登板するのか。投手、野手として先発し完投するのか。山内の成長によって、チームの可能性は広がる。山内も「投げる方も打つ方も10対10くらい。どちらもマックスでやる」と意気込んだ。

エースの最速150キロ右腕、市川祐投手(3年=関東第一)も、完投する体力をつけるため、年末年始は同大グラウンドに通い、休まずトレーニング。カーブをものにしようと、投げ込みも順調だ。「防御率0点台が目標。負けない投手で5勝はあげたい」と頼もしい。

チーム一丸、「団結力」で、16年秋以来の優勝へ、全員そろって走りだした。