FA移籍した西川の人的補償で広島に加入した日高暖己投手(19)が11日、マツダスタジアムで入団会見を行った。「少しずつ実感が湧いて来ました。(移籍しても)やることは変わらないので、そこはずっとやってきていることをこっちでもやっていけたらなと思っています」。背番号70の赤いユニホームに袖を通し、新たな決意を口にした。

日高は22年ドラフト5位で富島からオリックスに入団したばかりで、ルーキーイヤーの昨季は2軍で12試合で1勝1敗、防御率3・15。140キロ後半の直球には力があり、“由伸2世”とも呼ばれている。登板までの準備の高い質と重要性を目の当たりにしたドジャース山本には、LINE(ライン)で移籍を報告し「やることは変わらないから頑張って」とエールをもらった。「1年間、すごく投げさせてくれたので、そこでプロのバッター相手の感覚がつかめたので、とてもいい経験をさせてもらいました」。古巣オリックスへの感謝の思いも忘れない。

広島への引っ越しが済み次第、練習拠点をオリックス2軍施設から大野練習場に移す。すでに同学年の斉藤からはSNSのDMでメッセージをもらい、共闘を誓い合った。「まずはチームに貢献することが一番なので、任されたところで一生懸命全力で投げるだけです」。高校からドラフト指名を受けた1年後の移籍劇にも終始穏やかに、地に足をつけて新天地での第1歩を踏み出した。【前原淳】