開幕投手最有力候補の阪神村上頌樹投手(25)が、自身初の大役へ大前進した。ヤクルトとのオープン戦(浦添)に初先発。3回3安打1失点と上々の仕上がりを証明した。3月29日の巨人との開幕戦(東京ドーム)まで、あと1カ月強。岡田監督は開幕ゲームまでの逆算について「いや、そんなんは全然、してない」としたが、順当にいけば昨季の新人王&リーグMVP右腕に託されることは確実だ。

同じく開幕投手候補に挙がる伊藤将は、前日23日の巨人戦で3回7失点と巨人打線に打ち込まれた。青柳は17日の今季初対外試合となった楽天戦に先発し1回無失点も、先に3イニングを消化した村上の順調さが際立つ。この日は43球を投じ、今後は「イニングと球数が増える。疲れたところでコースに投げ切れるように」と見据える。次回は3月5日から予定されている本拠地甲子園での5試合のいずれかで登板予定。5イニングを託される見込みで、さらにギアを上げる。

新たな武器も試した。キャンプ序盤からシュート成分の増したツーシームを試投。昨季は縦変化の強かった球種を改良し、この日も2回に中村の懐を突いてストライクを奪った。「コースにしっかり投げ切れた」とうなずく。昨季はレギュラーシーズン、ポストシーズンと先発24試合で初回を無失点に抑えてきたが、この日は初回に失点。それでも無死一、三塁のピンチで併殺を奪い「『1点とられてもまあいいや』という気持ちでいた。アウトカウントをとろうと切り替えられた」と涼しい顔だ。隙をつくらず、3・29へ向かう。

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