あるぞ、ダブルストッパー! 新外国人ハビー・ゲラ投手(28=レイズ)の抑え起用プランが浮上した。25日の中日とのオープン戦(北谷)で来日初登板し1回無失点。岡田彰布監督は「あれは調整みたいなもんやから」とし、試運転を終えた右腕の真の実力を今後のオープン戦で見極める方針だ。適性があればクローザーでの起用はあるか? と問われると「そら、あるある。そら」と即答。最速160キロ超の快速球を操る助っ人が結果を残せば、9回を任される可能性も出てきた。

現状、抑えは昨季セーブ王の岩崎が本命。候補だった湯浅は実戦で振るわず、キャンプ途中で2軍降格となった。昨季の開幕は守護神湯浅で迎えたが「周りがそういう雰囲気になってしもうとったからの。WBC戦士やから」と説明。安定感が光る岩崎が控えているからこその選択だったと明かした。それほど信頼の厚い左腕だが、7年連続で40試合以上に登板している勤続疲労も心配なところ。「ゲラ抑え構想」がハマれば、左右のダブル守護神も可能で、岩崎の負担軽減にもつながる。岩崎をセットアッパーに回すもよしだ。

ゲラは「まだまだ1年目の身」と謙虚に話すが「言われたところで投げられるように準備はしたい」と力強い。3月2日からの札幌遠征には同行せず、同5日の楽天戦から始まる甲子園での5試合で、本拠地デビューを見据える。

指揮官は「甲子園とかで後ろな、そりゃお前、寒いわ。せめて6回ぐらいにはな、早いイニングで投げさせるようになると思うで」と日が傾く前に登板させるプランを明かした。同15日から開幕までの8試合は屋内球場での開催。天候に左右されず「ドームとかになると順番通りいけるからな」とオープン戦終盤で今季の勝ちパターンを決める模様だ。盤石のブルペン形成へ、サバイバルの1カ月が始まる。【中野椋】