決勝戦は26年ぶり優勝を狙う中本牧と初進出の大阪福島が対戦する。
中本牧はエース小林鉄三郎(3年)が北摂の強力打線を4安打に抑え、完封勝利を挙げた。4回まで苦しかった。堅いはずの守備陣が次々にエラー。毎回三塁まで走者を進めた。落胆するどころか「落ち着いて、変化球をていねいに低めに投げました」と欲しい場面で三振を奪い、スクイズも相手に見破られにくい、外角低めに外してピンチを脱出。女房役の北垣旺己(3年)も光った。
90球以内の完封劇で、連投で決勝戦の登板も可能になった。「リリーフで待機します」という文字通りの「鉄腕」だが、大会3週間前にインフルエンザに感染。回復後はスピードが戻らず、今大会は苦しい投球が続いていた。それでも、日を追うごとに感覚を取り戻し、大詰めを迎えて頼もしい投球を披露した。
75歳の村上林吉監督の甲高いゲキがこの日も響き渡った。2回の好機に力の無いスイングで三振した9番廣田健吾(3年)に「何やってる!!」と一喝。すると、廣田はくじけるどころか4、5回にタイムリーを放ち勝負の流れを引き寄せた。「廣田はセンターの守備で欠かせないからね。守備がいいのに、いいところで打ってくれたね」。厳しいゲキも期待の裏返し。選手もそれを理解するかのように、たくましく成長する。主導権を握った村上監督は、イニングの合間にベンチの前でスタンドを見上げると「がんばれ~」と声援を送る女児をみつけてVサイン。視線の先には4歳のお孫さん。人間味のある姿も選手は知っているから、寛容になれるのだろう。
大阪福島は積極的に機動力を絡めて、東北楽天から3回までに5点を奪い主導権を握った。東北楽天はインフルエンザ感染により、一時6人の選手が離脱。それでも4試合を勝ち抜き、初の4強入りを果たした。プロ野球の楽天で「鉄平」として活躍した土谷鉄平監督(42)は「緊張する大舞台で力を発揮できたことで、新しい歴史を作ることができた。個々のミスも多く、もっと詰めていかないといけない部分が分かった。今日はねぎらいますが、明日から詰めていきたい」と話した。
決勝戦は1日午前10時から大阪シティ信用金庫スタジアムで行われる。
▽準決勝
中本牧 4-0 北摂
大阪福島 9-2 東北楽天



