プロ注目でびわこ成蹊スポーツ大の最速154キロ右腕・新川朝耶(ともや)投手(4年=履正社)が8回107球を投げ、6安打1四球1失点。失点は初回1死に浴びた右翼へのソロ本塁打のみだった。

普段は中継ぎ登板が多いが、この日は春季リーグ初の先発だった。気合の表れか、普段は長袖のアンダーシャツを着るが半袖のシャツでマウンドに上がった。「今日明日2連勝したら優勝する可能性があって、どっちも投げるつもりで」。

山田秋親監督(45)はこの日、1人で投げきった新川を「代え時がなかった」とタフさを評価した。続けて「肩で息するような緊張感もなく、対戦したバッターが打ちにくそうだった」と語った。

失点シーンの初回1死のカウント1-1で真ん中へ投じた球について、新川は「ストライクを取りに行ったら、初回のホームランみたいな出合い頭の失点になっちゃう。『カウントをよくしたい』とストライクを取りに行ってしまう。もう少し気を張りたい」と語った。【中島麗】