気持ちいいほど采配が的中した。8カード連続で先手を取った日本ハム新庄監督は「当たったねえ、今日も。当たった」と「1番細川」の起用を自画自賛した。

2盗塁に今季初の3安打猛打賞。得点に直接絡まなくても、シュアな打撃と俊足が、じわじわと西武先発の剛球右腕、平良を苦しめた。

22年2月19日の練習試合で、細川がロッテ佐々木から放った1安打を、新庄監督は忘れていない。今年3月31日にも2安打しており「真っすぐに強い」印象が強かった。加えて「平良君はクイックが速いし、古賀君も肩が強い」と、盗塁しづらい条件がそろった相手バッテリーにあえて圧をかけた。「アウトになってもいいっていう覚悟で。どんどん行って。今日は走ろうって。タイミングをつかんできたら、クイックが遅い投手の時は(盗塁が)楽になってくるから。先を見据えて」。いつもよりリードを大きく取り、積極的に次の塁を狙ったことが、相手にプレッシャーを与えた。

「(平良は)けん制が多かったっすね、今日。やっぱ、バッターへの集中(力)が半減しましたよね」と、してやったり。細川は「全体的に足を使える選手が多く、良い意味で相手のリズムを崩せた、いつものリズムで投げさせなかったという部分はあると思う」。もぎ取った2点にチームに成長が集約されていた。【中島宙恵】

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