貧打よ、さらば! 阪神が先発野手全員安打の2ケタ安打7得点を積み重ね、球宴ブレークを挟んで3連勝を飾った。前日26日に101打席ぶりのアーチを架けた3番森下翔太外野手(23)が1回に決勝打を放つなど、適時打2本を含む今季初の猛打賞と大暴れ。3戦連続のクリーンアップ打点そろい踏みに導いた。チームは4カードぶりのカード勝ち越しで2位広島に1・5ゲーム差。得点力不足に苦しんだ前半戦の雰囲気を吹き飛ばしつつある。

森下の快音が止まらない。遊撃の頭上をライナーで打球が抜けた。連日の活躍に虎党の大歓声が響く。2回表に右翼の守備につくと、スタンドからの「森下」コールに深々と頭を下げた。「昨日終わった時点から1打席目に集中していた」。初回1死二塁。1ボールから中日メヒアの直球を捉えた。左前適時打で先制&決勝打。これで3試合連続打点をマークした。

前日26日の中日戦では自身101打席ぶりとなる7号3ランをマーク。だが、初回はこの日と同じ1死二塁の好機で空振り三振に倒れていた。「初回のチャンスで打てなくて悔しかった」。一夜できっちり修正した。これで「今日はノリノリでいける!」と波に乗った。3回1死一、二塁では再び左前適時打で2点目。この回5安打4得点の猛打を呼び込むと、5回にも左翼へ二塁打を放ち、佐藤輝と大山の適時打を呼び込んだ。猛打賞は今季初だ。

昨季はリーグ優勝、日本一に貢献。年末年始は神奈川の実家に帰省した。だが、リフレッシュはつかの間。例年より早い1月4日からジム通いを再開した。朝8時の通勤電車に乗り、約1時間かけてジムへ。帰宅は夜6時を過ぎた。さらに「通う時間がもったいない」とホテルに宿泊。5泊ほどのホテル生活を1カ月間で2回ほど行い、実家に泊まった期間は半分もなかった。

母ゆりさんは「職業としてやっている以上、きっちりやらなきゃというのは伝わってきました」と話す。「練習したかったですね。バッティングも、いろんな面でも、もっともっとうまくなりたいと思った」と森下。野球小僧のような、貪欲で真っすぐな思いが背番号1の推進力だ。

連夜の活躍に岡田監督は「おーん、いやまだまだと思うよ」と見るも、好機で打点を挙げる若虎に「一番最初に回ってくるんでね。先に打ったもん勝ちじゃないですか」と話した。

前半戦は貧打で苦しんだ打線が13安打7得点で後半戦2連勝スタート。21日の広島戦で13安打12得点と爆発してから、球宴ブレークを挟んで3連勝だ。クリーンアップ3人の打点そろい踏みも3試合連続。勝負強さが光る「お祭り男」が、打線の先導役となっている。【村松万里子】

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