救世主が現れた。巨人森田駿哉投手(28)が6回2安打無失点の好投でプロ初先発&初勝利をマーク。得意のツーシームを軸に、ヤクルト打線を手玉に取った。23年ドラフト2位で入団。プロ1年目の昨季は2月中旬に左肘の炎症で離脱し、4月には左肘関節鏡視下クリーニング術を受けた。ドラフト同期組が次々と1軍デビューを飾る中で、1軍未登板だった。来年2月に29歳となる遅咲きの2年目左腕が、先発不足のチームを救った。
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オールドルーキー改め、オールド2年目の森田は落ち着き払っていた。初回、ヤクルト先頭の赤羽の打球を一塁の大城卓が後逸。岩田の犠打で1死二塁のピンチを招いた。3番内山を空振り三振に仕留め、2死とし、打席には主砲村上を迎えた。初球から得意のツーシームを3球連続内角に投げ込むと、最後は外角スライダーで空振り三振。「しっかりとインコースを強気で攻められたのかなと思います」とうなずいた。
即戦力としての期待を受けながら、1軍の舞台に立てないもどかしさがあった。23年ドラフト2位でホンダ鈴鹿から入団したが、1年目の春季キャンプで左肘を痛め「みんな頑張っていたけど、すごく心苦しかった」。巻き返しを誓った今季は、2軍戦で14試合に先発し6勝をマーク。初先発のチャンスをつかんだ。
1軍の舞台で頼りになったのは仲間の存在だった。1点リードの3回にはドラフト同期入団の泉口が2点目の追加点となる中前適時打。マウンドに上がれば14年のU18アジア選手権以来、公式戦では約11年ぶりのバッテリーを岸田と結成した。「(岸田が)心強いのはもう間違いないですし、野手でもやっぱジョージ(佐々木)とか本当に頼もしい人たちが守ってくれてた」と感謝した。
チームは3連勝で勝率を5割に戻した。先発の井上、西舘、グリフィンが登録抹消となる中で好投し、阿部監督も「チャンスをつかんでくれたので、次も行ってもらおうかな」と次週も先発起用を明言。だが、遅咲きの左腕はプロ初勝利を挙げたくらいでは浮つかない。「右バッターのインコースの精度だったり、もう少し曲がり球の修正もしていかないといけない。今のままではまだまだ勝てない部分が多いと思うので、しっかり練習していきたい」と森田。頼もしい28歳が先発ローテに加わった。【水谷京裕】
◆森田駿哉(もりた・しゅんや)1997年(平9)2月11日生まれ、富山市出身。富山商で3年夏に甲子園出場。法大では1年春のリーグ戦で開幕投手も、左肘手術の影響もあり通算1勝どまり。ホンダ鈴鹿を経て、23年ドラフト2位で巨人入団。1年目は2軍で3試合1勝1敗、防御率1・80。今年7月31日中日戦で1軍デビュー。今季推定年俸1350万円。185センチ、88キロ。左投げ左打ち。



