みんなの夢をかなえてくれる「テラえもん」が、魔法の道具…ではなく、バットでチームを救った。ロッテの寺地隆成捕手(20)が3-4の6回に代打で登場し、フルカウントから起死回生の同点打。逆転劇をお膳立てし、首位ソフトバンクから価値ある勝利をつかみ取った。

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「助けて~!テラえもん!!」。そんなロッテファンの願いが届いたのか、寺地が勝負強さを見せた。3点を追う6回、ロッテは先頭から四球と連打で1死満塁の大チャンスを迎えた。藤岡の適時打、安田の内野ゴロで1点差に迫り、なおも続く好機に「代打寺地」がコールされた。

「打てなかったらしょうがない。1打席なので、そのぐらいの気持ちで(打席に)入りました。気負いすぎると自分の中で、ちっちゃくなってしまうと思ったので、後ろにつなげられたらと思っていました」。フルカウントからの7球目。ソフトバンク有原のチェンジアップを逃さず中前へはじき返し追いつくと、勢いを得た打線はその後もつながり、一気に試合をひっくり返した。吉井監督も「前半の配球を見れば真っすぐが来ると思うので待ちづらいと思うが、しっかり打ってくれた。まだ2年目ですよね。本当にすごい選手」と、舌を巻いた。

新応援歌が完成したばかりで、原曲は国民的アニメ「ドラえもん」のテーマ曲「夢をかなえてドラえもん」だ。高卒2年目。ファンの間では「テラえもん」の愛称がすっかり浸透し、本人も「ロッテの一員として認めてもらえた感じがあります」と語る。欲しい「ひみつ道具」を聞かれると「アンキパン」と即答し「バッターやピッチャーの特徴を覚えるのが大変で、忘れてしまうこともあるので」と笑った。だが、この日はアンキパンなどなくても十分な対応力で、チームを救う一打を放ってみせた。

現在は右肘の違和感で捕手としての出場はない。吉井監督は「今は代打、DHで。投げられないので、何日か様子見て、その後どうするか決めます」と説明した。寺地は「バッティングには影響が出ていない。そこは切り替えて、打席に立たせてもらうときはしっかり結果を出したい」。まだ、20歳になったばかり。いつだって夢をのせて、ロッテを勝利へ導く男になる。【星夏穂】

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