八戸学院大が逆転Vで3季ぶりの頂点に輝いた。負ければ終わりの崖っぷちの中、首位を走り続けた青森大に連勝した。前週まで調子を落としていたエース小林直生投手(4年=聖和学園)が連投し、2日で計199球を熱投。“エース復活″で3季ぶりの優勝に導いた。

前日の熱戦から20時間あまり。マウンドにはエースの姿があった。0-0の6回1死満塁のピンチで小林が登板。前日に146球を投じたとは思えない好救援で、最少失点で切り抜けた。「疲れ以上に、なんとしても勝ちたいという思いが勝りました」と疲労はほとんど感じなかった。

春はエースとして頼もしさを見せるも、この秋は思うような結果が得られずにいた。前週の富士大との1戦目は4失点で1回持たずして降板。2戦目も3回1/3を投げ6失点。新沼舘貴志監督(43)も「迷いながら投げている」と不調を感じ取っていた。「小林の復活なくして優勝はない」。首位青森大との直接対決を前に、投手起用に頭を悩ませた。だが、小林は「もう大丈夫です。投げさせてください」と告げた。その表情には、迷いも不安もなかった。

やはり優勝に導いたのはエースだった。「ひたむきに腕を振るしかない」。優勝の可能性を残し、何かが吹っ切れた。「なんのために背番号『18』を託したのかを見せてくれ」。監督からの言葉も胸に刻み、最終決戦のマウンドに立った。そして、結果で示した。八戸学院大エースの完全復活の瞬間だった。

ここがゴールではない。同大は明治神宮大会を懸けて、東北3連盟(北東北、仙台6大学、南東北)による代表決定戦(10月25、26日、仙台市民球場)に出場する。「現状維持ではなく、ここから1つ、2つレベルを上げて挑みたいです」と小林。見据えるのは全国のみだ。【木村有優】