西武の新守護神はドラフト2位左腕の岩城颯空投手(22)だった。3月31日、オリックス戦(ベルーナドーム)。2点リードの9回に登板し、走者を許すも最後は見逃し三振でゲームセット。プロ初セーブが付いた。

西口文也監督(53)は「キャンプ中ですよ」と言った。“クローザー岩城”の構想を描き始めたタイミングだ。この日も151キロを投じた重い直球と、充実の下半身が礎となる制球力。「(抑えで)行けるんじゃないかなと。行ってほしいな、という思いがありましたね。若いうちからそういうのを経験していくと、長くそこを任せられるんじゃないかっていう思いもありますし」と話す。

エース今井がメジャーへ挑戦した。昨季セーブ王の平良が先発に再転向し、先発を補強する。一方でリリーフが手薄になる。昨年末時点では西口監督も「白紙」と言わざるを得ない状況だった。

昨秋のフェニックス・リーグで台頭した成田晴風投手(20)への期待を寄せたものの、その成田は1軍キャンプでもなかなか出力が上がらず。「本人にもフェニックスと比べると物足りない、という話もしました。強さも投げっぷりも」と2軍再調整となった。

課題の得点力も一気には上がらず、試合終盤はピリつく展開も予想される。守護神候補でもあった甲斐野央投手(29)に7回、8回のセットアッパー役を託した。「走者を背負う一番しんどい場面で行ってもらう」と本人にも伝えた。

かくして固まったクローザー岩城。新人が開幕クローザーに抜てきされた。23年シーズンには当時の首脳陣がドラフト4位青山もその役に抜てきし、結局白星を逃した痛い記憶も球団にはあるが「よぎった? いや、しないですね」(西口監督)と厚い信頼で送り出した。

仮に31日の試合が1点差進行でも、岩城に9回を託していたという。「(3月29日の)ZOZOマリンも平良が完投するって言わなかったら(9回は)岩城だったから」と明かす。3連投させる方針はないが、2連投までならあり。プロ1年目、大役を任せながらじっくり育てていく。【金子真仁】