日本ハム二岡智宏内野手(32)が「パンク防止」をテーマに、完全復活への再スタートを誓った。1月31日、キャンプ地の沖縄・名護入り。昨季の右ふくらはぎの故障などによる不安があり、1日からのキャンプではペースダウンして別メニュー調整を行う見込み。「走ることに不安がある。100%でやることはない」と開幕を見据えて故障を阻止し、新天地での再浮上を目指す。

 冷静に自己分析し、ブレーキをかけることを決めた。二岡は時折、白い歯をのぞかせながら、淡々と狙いを明かした。「体の状態?

 まあまあ。いきなり100%でやることはない」。巨人からトレード移籍した新天地での初キャンプ。自己アピールではなく、まずは余力を残しながら、完走することを復活のカギに挙げた。

 傷んだ体をメンテナンスしてきた。沖縄県内などで行っていた自主トレを打ち上げ、この日チームに合流した。昨季は右ふくらはぎ肉離れなどでわずか31試合出場に終わったため、このオフは技術練習は見合わせ、不安個所の状態をチェックしてきた。日本ハムのトレーナーへ経過報告をしながら、回復最優先でやってきた。

 球団も、二岡の意向をくんでバックアップする。この日、1、2軍選手合同ミーティングで近況報告を受けた梨田監督は「もう、だいぶいいみたいだけれどもう1回、クギを刺しておいた。ゆっくりでいい」と容認した。2月中の実戦出場も見合わせることも視野入れており、山田GMは「外国人のような感じで考えた方がいいかもしれない。無理はさせられない」と、特別待遇をとる方向性を説明した。

 1日から、復活を目指す11年目が始まる。「巨人の1年目の時のような感じが少しある。張り切るのは分かっている」。そんな、はやる気持ちを抑えながらの再スタート。ここ2年間は不振が深刻で、改革を図る日本ハムの打線にあって、目玉の1人。一部、別メニューの調整で、表舞台へ再び立つための歩みを進めていく。【高山通史】

 [2009年2月1日12時30分

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