巨人が今秋のドラフトでホンダの長野久義外野手(24=日大)を1位指名する方針を固めたことが3日、明らかになった。2回続けて他球団の指名を断ってホンダに残留した同外野手の“ジャイアンツ愛”に誠意で応えることを決定。今年のアマNO・1外野手としての評価も高く、この時期では異例ともいえる「1位内定」に至った。

 異例の決定と言えるだろう。巨人はこの日までに行ったスカウト会議で、長野を1位“候補”ではなく1位指名することを決め、これを球団上層部も了承した。今年のドラフトは例年に比べて目玉選手が少ないと言われているものの、これから甲子園や大学球界でスター選手が出てこないとも限らない。本来なら候補選手にとどめてドラフト会議直前に正式決定するのが自然な流れだが、長野のいちずな思いに誠意で応える形となった。

 長野は日大時代の06年のドラフトで4巡目指名された日本ハムへの入団を拒否。昨秋のドラフトではロッテに指名されたが、やはり巨人でプレーする夢を捨てきれずホンダ残留を選択した。この決断がついに巨人のフロントの心をも動かした。アマでもメジャーにあこがれを抱く選手が増えている中で、かたくなに「巨人愛」を貫く姿勢があらためて評価された。

 2度も他球団への入団を拒んだ経緯があり、今年は2位以下の指名でも獲得できる可能性が高い。だが、球団側はあくまで「1位に値する選手」と純粋にプレーヤーとしての能力を評価。即戦力外野手として、レギュラー争いの一角に食い込む活躍を期待している。外野手の層の薄い他球団ではなく、12球団で最もチーム内の競争が激しい巨人に自ら飛び込んでくる意気込みも買っている。

 昨秋のドラフトで2位指名したロッテの交渉権は1月31日で切れた。再び一社会人野球選手の立場に戻った長野に対し、巨人はさっそく今秋のドラフトへ向けた密着マークを開始する。近日中に、球団幹部がホンダ合宿所を訪れて安藤監督らにあいさつを行う予定だ。悩み抜いた末の“2浪”は無駄ではなかった。秋には今度こそ長野の笑顔が見られそうだ。

 [2009年2月4日8時9分

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