<中日10-4日本ハム>◇25日◇ナゴヤドーム

 内容は悪くとも、結果は残した。中日朝倉健太投手(27)が日本ハム打線を7回途中まで2失点に抑える粘投。3試合連続となる白星で5勝目を挙げ、チームを勝率5割へと導いた。

 「きょう勝てば5割に復帰することは頭にはありました。でも最低なピッチングでそれどころじゃなかった。悪い中で修正はできたけど、次に向けてしっかり直さないといけない」

 チームトップとなる5勝勝目ながら、反省の言葉ばかりが口をついた。走者を出さなかったのは5回の1イニングのみ。3回には球が高めに浮いて3連打を浴び、2点を許して一時逆転を食らった。それでも持ち味を忘れなかった。この日、奪ったアウト19個のうち、11個が内野ゴロ。持ち前の打たせて取るピッチングで、走者は出しても追加点は与えなかった。

 これまで3戦2敗、防御率11・47と最悪の相性だった日本ハムを相手に初の勝ち星を挙げ、これでセ・パ9球団から勝利。これで残すは西武とロッテの2球団のみとなった。

 この日の勝利で、チームは交流戦6試合を終え、防御率は12球団ダントツの1・66。中継ぎ陣に絶対的な安定感がない中で、先発陣がチームを支えている。「全員含めて、そういうことは考えずに、自分の仕事をしようとしているんで」。朝倉が悪いなりにも何とか試合を作ったからこその5割復帰。与えられた仕事を必死にこなす投手陣の深い絆が、チームの上昇ムードにつながっている。【福岡吉央】

 [2009年5月26日11時47分

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