<ソフトバンク6-4西武>◇21日◇福岡ヤフードーム

 さすがオー様!

 ソフトバンクのホセ・オーティズ内野手(33)が2打席連続の本塁打を放った。3回に逆転の22号2ランを放つと、5回にもリードを広げる23号ソロ。4月30日ロッテ戦以来、今季2度目の2打席連発で、オリックスT-岡田から一夜にして本塁打王の座を奪い返した。左翼守備でもハッスルプレーで失点を防ぎ、攻守に大活躍。タイトル奪取、そしてV奪回へ向け、会心の前半戦フィニッシュだ。

 これがキングだ。オーティズがよみがえった。両手の人さし指を天に突き上げる「オー様ポーズ」が、いつもに増して頼もしく映った。「1本より2本。2本よりチームの勝利だよ」。何にも勝る白星を手にして、人なつっこい笑みがはじけた。

 まずは1-2とリードされた3回だ。1死二塁から西武平野のスライダーを仕留めた。身長177センチの肉体を目いっぱいに使ったフルスイング。打球を見送るまでもない。両手に残った感触が、その行方を物語っていた。左翼席中段に飛び込んだ逆転の22号2ラン。「打つべき球を見逃さず、しっかり芯でとらえることができた」。真っ赤に染まったドームを燃え上がらせた。

 さらに、3-2とリードした5回だ。無死一塁から本多が盗塁死した直後の1球を仕留め、嫌な流れを吹っ飛ばした。今度の餌食は岡本篤のチェンジアップだ。「完ぺきだった」。再び乾いた快音が響きわたる。高々と舞い上がった打球は、またも左翼席中段へとアーチを描いた。

 “予告弾”でもあった。1本目の本塁打を放った後に広報を通じて「次の打席も仕事をしてチームに貢献したい」とコメント。まさに有言実行。直後の打席で大仕事をやってのけた。2打席連続アーチは4月30日のロッテ戦以来で今季2度目。前夜に2発を放ったT-岡田を抜き、単独の本塁打王に返り咲いた。「互いにいい競争をしていければいい」と余裕の構えだ。

 決して万全の状態ではなかった。16日のオリックス戦で負傷した右足親指にはまだ痛みが残る。この日の試合前には秋山監督も「まだ足が良くないからな」と心配していた。だが、グラウンドに立てば関係ない。守備でも4回2死二、三塁のピンチで、片岡のライナー性の打球に体を前に投げ出してダイビングキャッチ。献身的なプレーが光った。「チームに貢献できてよかった」。心強い背番号49。180センチに満たない小柄な体でも、存在感は抜群だ。【太田尚樹】

 [2010年7月22日12時16分

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