<日本ハム6-4ソフトバンク>◇4日◇旭川
真のエースキラーだ。日本ハム中田翔内野手(21)が、ハーラートップタイのソフトバンク和田から6回に4号ソロを放った。プロ初アーチの7月20日ロッテ戦から8戦4発の超ハイペース。オリックス金子千、西武涌井と、各球団のエースを次々と撃破し、抜群の勝負強さを見せている。チームも今季最多タイの4発で、首位ソフトバンクに連勝。勝率を5割に戻した。
両チームで飛び出した7発で、一番の歓声を浴びたのは中田だった。6回、和田のスライダーをバットの先ですくい上げ、バックスクリーン左まで運ぶ。プロ入り初めて、左翼方向以外への1発。「理想はセンターから右と言われるし、そっちに1本出たのは良かった。徐々に結果も出て、気持ち的には楽になってきています」とはにかんだ。苦悩を続けた怪物が、いよいよベールを脱ぎ始めた。
進化の跡があった。打ったのはカウント0-1からの2球目。2回はチェンジアップを遊飛、4回にも変化球で追い込まれて、最後は直球を見逃し三振していた。「それまでの打席の打ち取られ方を考えて、変化球を待っていました」としてやったりの表情だ。配球を読み、カウントを取りにきたボールを、狙いすまして仕留めた。中学時代にはボウリングの球が指から抜けず、天井を直撃して破壊してしまったこともあるパワーの持ち主。プロの舞台であっても、甘いボールは簡単にスタンドインする力がある。
「負けず嫌い」と公言する性格も、結果ににじみ出ている。4本のアーチのうち3本はオリックス金子千、西武涌井、ソフトバンク和田と相手エースから放ったもの。「相手がエースだと気持ちは入るけど…。すごいピッチャーから打てたのは、自分の自信になります」。強敵を次々と撃破しながら、1戦ごとに成長を続けている。
打線は今季最多タイの4本塁打で、ソフトバンク打線に打ち勝った。6カードぶりに勝ち越し、7月21日以来となる勝率5割復帰。自身の誕生日を3年連続勝利で飾った梨田監督は「首位に勝つというのは非常に大きいと思う。中田もセンター方向に打てたし(一塁の)守備も一、二塁間の当たりをうまく処理してセカンドにスローできていた」と、目を細めた。昨季王者の反攻に、中田は欠かせない戦力になりつつある。【本間翼】
[2010年8月5日8時2分
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