<楽天1-5オリックス>◇10日◇Kスタ宮城

 オリックス中山慎也投手(28)が因縁のマウンドで3連勝を飾った。楽天打線を7回1/3、5安打1失点と牛耳った。「リラックスしてあれこれ考えずしっかり腕を振ろうと。それがいい結果になった」。昨年5月1日のKスタ宮城。教育的続投の末に8回12失点完投負けという屈辱を味わった。「あの時の球場ですよね」。胸の奥に残る悪夢を自らの手で消し去った。

 5回2死まで無安打無得点で、降板するまで完封ペースだった。8回1死で走者2人を背負い、代打中村紀を迎えたところで交代。「中山?

 十分、十分よ。完封いけたかもな。でも、そんなこと言うてられへんからな」。岡田監督は5点差もあるイニング途中でセットアッパー平野を投入した。必勝を期した重みあるタクトを中山も「チームのことを考えると仕方ありません」と感じ取っていた。

 チームは3連勝でCS圏の3位ロッテに8月13日以来となる1・5ゲーム差に接近した。2位ソフトバンクとも3ゲーム差。「もう1つ1つな。チャンスあれば拾っていくよ」。パ・リーグは大混戦。ただ、勢いはオリックスにある。

 [2010年9月11日11時4分

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