<セCSファイナルステージ:中日2-3巨人>◇第3戦◇22日◇ナゴヤドーム

 巨人朝井秀樹投手(26)が気合の投球で、がけっぷちのチームを勝利に導いた。6回を1安打無失点。「調子うんぬんは言っていられない。気持ちで負けないように投げました」と、三塁を踏ませない完ぺきな投球で、オレ竜打線を封じ込んだ。

 1回が唯一のピンチだった。中前打と四球で1死一、二塁。いきなり得点圏に走者を背負ったが、和田を持ち味のカーブで併殺打に打ち取り、波に乗った。

 前回登板した17日のCSファーストステージ阪神戦では1回2失点で降板。「悪いイメージを引きずらないように」と気持ちをリセットして、負けられない大一番に臨んだ。ポストシーズン初白星はお預けとなったが、この日の球数は78球。「チームに必要とされるのは幸せなこと」と大逆転での日本シリーズ進出に向け、ブルペン待機も辞さない。今季途中にトレード加入した男が、救世主としてフル回転する。

 [2010年10月23日9時16分

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