修学旅行のオプションとして「佑ちゃん見学」が人気を集めていることが29日、分かった。ドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)が注目される日本ハムの春季キャンプが、2月1日にスタートする。同時期はちょうど沖縄への修学旅行シーズンだが、学校単位や自由行動などでキャンプ地の名護を設定するケースが急増している。旅行業界にも異変を起こした斎藤佑は、今日30日に千葉・鎌ケ谷での新人合同自主トレを打ち上げ、31日に沖縄入り。本格始動が間近となり、フィーバーはさらにヒートアップしてきた。

 美ら海(ちゅらうみ)水族館に首里城、ひめゆりの塔、そして佑ちゃん…。沖縄の数ある人気観光スポットとして2月限定で、日本ハム・キャンプが加わっていることが判明した。春季キャンプ期間中、主に高校生の修学旅行先でニーズがある場所の1つが沖縄。斎藤佑が1軍キャンプを行う名護市営球場が、学生時代の貴重な思い出を刻む場所として、人気が沸騰している。

 特に「タクシー研修」と呼ばれる、タクシーを利用してグループ単位で自由行動するコースの1つとして、注目されているという。大手旅行会社の近畿日本ツーリスト担当者は「学校全体で日本ハムのキャンプに行くコースにはなっていませんが、タクシー研修などで選んで行くケース(申し込み)が増えている」と異常現象を証言。同社は関東と中部地方だけで約20校の沖縄への修学旅行を手掛けており、正確な数字は把握していないが、変化は顕著という。

 また同業他社でも、同様の動きが出ているとの情報もある。ダルビッシュら人気選手も多く、部活動単位で動くケースでは、プロ野球選手にあこがれる高校球児も含まれているという。斎藤佑と同世代の大学生グループの卒業旅行先としても、沖縄は国内では人気がある。那覇から国道58号で、美ら海水族館へ向かう道中に球場がある。選手を一目見ようと立ち寄るケースはこれまでも多く、こちらもさらに増えそうだ。

 大フィーバー、大パニック必至の沖縄入りを2日後に控えたこの日、斎藤佑はブルペン投球は行わず通常通りの軽めのメニューを消化。「早くチームの雰囲気に慣れること。お客さんも多いと思うので」と話していたが、その予想を上回るファンが殺到しそうだ。早大時代は例年3月に沖縄でキャンプを行っていたが、周囲の反応でもアマとプロの違いを実感することになりそう。南国の日差し以上の熱視線を力に、精進の日々をスタートする。

 [2011年1月30日8時12分

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