楽天のドラフト2位ルーキーに守護神どりのチャンスが訪れた。星野仙一監督(64)が4日、新人で唯一1軍キャンプスタートの美馬学投手(24=東京ガス)を「本人が抑えをやりたいと言っているなら使うぞ」と、抑え候補に指名した。

 キャンプ初日からブルペン入りした右腕に熱い視線を注いでいた。身長169センチでも最速153キロの直球は威力十分。「こっちが心配になるくらい。シーズン中のようなボール。投げっぷり良いぞ」。しっかり仕上げてきたことを見抜いていた。過去にも新人を抑えに抜てきしてきた。中日監督時代の90年には与田、91年には森田を起用し、与田は31セーブ、森田は17セーブと成功。実戦の結果次第で、美馬も可能性はある。

 指揮官の言葉を聞いた美馬は「チャンスがあるなら勝ち取りたい」と口元を引き締めた。キャンプ最初の休日、他の新人と泡盛工場を訪れ「久米仙」をつぼに詰めた。日本一になったときに開封する美酒。「ぜひ開けたい」と力強く宣言した。星野監督には「もう分かった。飛ばしすぎてケガするな」とも言われた。つかみはOK。後は自分の腕で座を奪う。【古川真弥】

 [2011年2月5日7時53分

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