パワーアップが著しい日本ハム・ダルビッシュ有投手(24)が背伸びせず、今季も「中距離打者」で挑む覚悟を決めた。キャンプ最終日の25日、力強いスイングでのティー打撃を実施するなどして打ち上げた。意外にも打撃センスには定評があるが、飛距離よりも打率にこだわっていく方針。一時は1発に色気も見せたこともあったが、自慢のボディーを生かすことは断念。従来通り「どちらかというとアベレージヒッター。センター中心に…」と見据えた。

 投球スタイルは豪快にモデルチェンジしても、楽しみにしている数少ない交流戦の打席ではコツコツいく。昨年5月15日広島戦では、エース前田健から痛烈な中前打を放った。「マエケンに聞いたら、タイミングが合っていたのは稲葉さんと自分だけ、と言ってましたから」と沢村賞右腕から、絶賛されたほど。高校通算7本塁打と長打がないタイプではないが、今季もチーム打撃を重視する。

 「年々、やりたいことはできている」と技術面でも少し自信があり、プロ初本塁打の期待感も十分だ。規格外の大黒柱のバットにも注目できる。

 [2011年2月26日10時59分

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