ダルビッシュ直伝の成果が出た。第1クール最終日に、佐々木朗希投手(21=ロッテ)が今合宿初めてブルペン入りし37球。テーマにしていたスライダーに手応えを得た。合宿初日にアドバイスを受けたダルビッシュ有投手(36=パドレス)はじめ、他の投手たちが見守る中での投球だった。

視線の先、受ける甲斐の後ろにいるあの人は“昨日の自分”だった。佐々木は1人だけでブルペンのマウンドに上がった。その姿を、ダルビッシュをはじめ、戸郷、伊藤、今永、湯浅、宮城たちが見守った。ダルビッシュはスマホで撮影も。前日にダルビッシュの投球を、ほぼ全ての投手陣が見学。佐々木はスマホで撮影をした。そっくり“お返し”された格好だ。「後ろにたくさんいて、緊張したり、力が入ったり」と正直に打ち明けた。

だからかは分からないが「ストレートは指のかかりが良くなかったり、フォークは抜けが良くなかったり」。最速156キロが出た直球は上ずる場面もあった。一方で大きな収穫もあった。「スライダーは良かったと思います」。合宿初日、ダルビッシュからスライダーの握りを教わった。投球練習を終えると、ロッテ監督でもある吉井投手コーチも交え3人で話し込んだ。「(ダルビッシュに)スライダーは良くなっていると言ってもらいました」と、うれしそうに打ち明けた。