【マイアミ(米フロリダ州)17日=四竈衛、斎藤庸裕】WBCで4強入りした侍ジャパン一行が、東京・羽田発のチャーター機で決戦の地へ到着した。
現地は夜明け前の午前3時過ぎで、約13時間半のフライトの疲れも見せず、到着ゲートに姿を現した。宿舎に向かう道中では、白バイ6台が付近の交通を止め、エンゼルス大谷翔平投手(28)らを乗せたバスを誘導した。同日からC組とD組の勝ち上がりによる準々決勝が行われる一方、侍ジャパンは3日間の調整期間を経て、20日(日本時間21日)の準決勝へスタンバイ。09年以来3大会ぶりの世界一奪回へ、いよいよ最後の舞台に立つ。
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長時間フライトを終えても、侍ナインの表情はどこかリラックスしていた。イタリアに快勝後、東京ドームから羽田空港へ直行し、午前3時前にチャーター機で飛び立った。米東海岸のマイアミに降り立ったのも、約13時間半後のほぼ同時刻。準々決勝の試合前、ヌートバーが「飛行機の中でパーティーだ」と宣言した通りだったかは不明だが、特別仕様の機内で勝利の喜びを分かち合ったことは想像できた。
同4時過ぎに到着ゲートから侍ジャージーで姿を現した大谷は、つばを後ろにしてチェコ代表の帽子をかぶっていた。B組での戦いを通じて交流を深めた同代表への「敬意」を込め、バスに乗り込んだ。ホテル到着までは、地元警察の白バイ隊6台が、選手たちの乗ったバス2台を誘導。まだ未明で行き交う車は少なかったが、片側3車線を交通規制して、侍たちを安全に送り届けた。17日(日本時間18日)は宿舎での静養に充て、一部選手は昼すぎから同地近郊で自主練習する。18日(同19日)からは全体練習が再スタート。準決勝前日の19日(同20日)には、決勝までの舞台となるローンデポパークで公式練習を行う予定だ。
準決勝の相手は、17日に行われる「メキシコ-プエルトリコ」の勝者に決まった。ラテン系移民が多い同地では、どちらが勝ち上がってきても、球場全体が「完全アウェー」となりそうだ。一方で、乾燥地のアリゾナや南カリフォルニアとは異なり、高温多湿の亜熱帯気候でボールが滑りにくいとされる。この日も最高気温は26・7度、湿度65%。日本人投手にとっては比較的対応しやすい気候で、米国初先発が予想される佐々木、山本が本来の実力を発揮できる環境でもある。
侍ジャパンにとって、米東海岸での試合は5大会目で初めて。米主要都市では、日本から最遠の地。街中に軽快なラテン音楽が流れるリゾート地が、忘れられない思い出の地となるのか-。世界が注目する熱い戦いが、常夏のマイアミで幕を開ける。
◆マイアミ 米南東部、フロリダ半島の南端に位置する、人口約47万人を有する都市。同市のあるデード郡全体では約270万人。キューバに近く、人口の約69%がヒスパニック系。日本からの直行便はない。緯度は沖縄・那覇とほぼ同じで、年間平均気温は25度。高級ホテルが立ち並ぶビーチエリアが人気。NFLはドルフィンズ、NBAはヒートが本拠地を置く。80年代の刑事ドラマ「マイアミ・バイス」の舞台。96年アトランタ五輪では、中田英寿らを擁した男子サッカー日本代表がV候補筆頭のブラジルを破り、「マイアミの奇跡」と呼ばれた。




