侍ジャパンが23日、帰国した。成田空港では約200人のファンに迎えられた。

 菅野智之投手(27)が、20年の東京五輪でのリベンジを誓った。帰国前の米ロサンゼルスのホテルで取材に応じ、WBCの激闘を振り返った。米国との準決勝は6回1失点と好投しながら敗れ、世界一には届かなかった。

 菅野 やっぱり悔しいですね。今日、試合をしたかったですし。みんなもそういう思いでやってきているので。この悔しさをシーズンに生かせるようにやっていくだけです。

 休む間もなくペナントレースが始まる。巨人高橋監督は、すでに4年連続で菅野に開幕投手を任せると示唆している。WBCでは極限の緊張感で登板していただけに、コンディション面が心配される。だが、菅野は「もちろん投げるつもりでいます。これから話し合いになるとは思うんですけど、前に進みたいです」と、開幕戦(31日、中日戦)のマウンドに立つ決意を表明した。

 さらに、その先も見据えている。

 菅野 オリンピックの時は、ばりばりホームの状態で戦える。あの歓声が自分たちに向けられるというのは、今から本当に楽しみ。あと3年後。それまでに、もう1段階、2段階、パワーアップして、その大会を迎えたい。

 リベンジの舞台を20年の東京五輪に設定した。

 WBCで世界を体感した。米国戦で得た自信は非常に大きい。マウンドの感覚、興奮、悔しさを胸にしまった。「自分の野球人生の中でプレッシャーのかかる試合だった。負けてしまったんですけど、役割は果たせたかなと思う。また新たな戦いが始まるので戦った上で考えたいです」。表彰台のてっぺんを侍ジャパンで独占する。その日まで菅野の挑戦は続く。【為田聡史】