プロボクシングWBC世界バンタム級3位の那須川天心(28=帝拳)が19日、都内で自ら主催した公式ユーチューブ企画「非公式会見」で2度目の敗戦から約3週間ぶりに沈黙を破った。判定負けした同級王者・井上拓真(30=大橋)との再戦(9月27日、トヨタアリーナ東京)をあらためて振り返るとともに「拳闘をやる」と今後のテーマを掲げた。さらに試合後の会見での発言「僕の中で負けていない」「ボクシングに負けた」がSNS上で批判されたことを受けて真意を語った。【取材・構成=首藤正徳、藤中栄二】
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那須川は試合後会見で口にした二つの発言についての意図を丁寧に説明した。12回の激闘を戦った直後で「頭が真っ白な状態。その状況を踏まえてほしかった」と残念そうな表情を浮かべた。
SNS上では「ボクシングに負けた」に対し「キックボクシングのプライドが抜けていない」などと書き込まれた。那須川は「ボクシングという競技に負けたという発言をした。僕は1番(負けを)認めている発言と思って言った」と補足しながら説明。また「負けていない」と発したことにも「完全に君の負けだ」と潔くないように受け取られた。そのため真意をこう続けた。
「ポイントを取られて負けたのは自分でも分かっている。『完敗。悔いはない』と言えばいいのかもしれないが、自分自身に突っ張っていかないと次に進めない気がする。試合で負けたと認識している。そこで自分自身には負けていないと」
試合から3週間経過しても批判はやまない。今回、真意を伝えたとしても、さらに批判を浴びる可能性もある。それを承知の上で「応援してくれている人に『ありがとうございます』の思いを伝えられなかった。それが1番の悔やみだった。(批判にも)僕のファンは反論しないで我慢している。それが申し訳ない。だからこそやりました」と沈黙を破った経緯を明かしていた。
★井上VS那須川再戦VTR(9月27日、トヨタアリーナ東京)序盤から右構えの王者井上が距離を詰めてワンツーを繰り出し、サウスポーの那須川は右ジャブから左カウンターを狙うハイレベルな攻防が展開。4回終了時の公開採点は2-0で井上が優勢。7回には那須川のワンツーでダウンを許した井上はロープ際まで追い込まれながらも何とかピンチ回避。ダメージがあるかに見えたが、8回以降も左フック、左アッパーなど手数を増やし、追い上げる那須川の反撃を振り切って3-0の判定勝利。

