東京女子プロレスのプリンセス・オブ・プリンセス王者・渡辺未詩(24)が、9日後楽園大会で2度目の防衛戦に臨む。
相手は元DEFY女子王者のバートビクセン。今回が3度目の来日で、東京女子のリングに何度も登場しており、よく知る相手だ。「体格で劣る外国人に対して、今の渡辺未詩がどういった戦いを見せられるか」。159センチと小柄ながら、パワーが持ち味。「ファイトスタイルを変えずにいきたい」と小技でかき回さず、堂々と真っ向勝負を宣言した。
常に練習を怠らず、普段の生活は道場、ジム、自宅と言うほど。ジムでは2時間以上もトレーニングを続け、ベンチプレスは70キロを軽々と持ち上げ、周囲の男性たちを驚かせる。「アップアップガールズ(プロレス)」でアイドルとして活動しているが、アザがあろうと、脚や腕が太くなろうと気にしない。「今の時代はいろいろある。ムキムキアイドルで人気を狙っていきたい」と笑い飛ばす。
もちろん、今回も代名詞のジャイアントスイングを決めるつもりだ。「足が届いちゃうくらい長いが、持ち上げてしまえば大丈夫」と力強く語った。これまで多くの外国人レスラーと戦ってきたが「筋肉の付き方が全然違う」と感じており「通用するか毎回怖い」と危機感は常にあるという。それでも3月に尊敬する先輩・山下実優を倒し、ようやくたどり着いた頂点。「私が好きな東京女子プロレスの多幸感をもっと大きくするため、先頭に立って、みんなを引っ張りたい」。王者として、ベルトの価値を高めるためにも簡単に屈するわけにはいかない。
力自慢ばかりが注目されるが、プライベートでは「かわいい服が好き」と、ワンピースを着て、趣味のディズニーに出かけるなど、キラキラした24歳。それでも花道の奥に登場すれば「アイドルレスラー渡辺未詩」のスイッチが入り、王者の表情へと変わる。
プロレスとアイドルをこよなく愛する渡辺。「その感情でいてくれる人が会場にたくさんいると思うので、感覚を共有したい」。ともに後輩ができ「引っ張っていく気持ちが強くなった」。団体を大きくするためには、先輩から得た経験を伝えていくことも必要。「モーニング娘。にはそれぞれに教育係がいた。後輩を指導している姿が格好いい」。初防衛戦であこがれとする中島翔子を破ってまた一つ成長した「小さなムキムキレスラー」が、大きな外国人をぶん回し、リングに沈める。【松熊洋介】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける」)
◆渡辺未詩(わたなべ・みう) 1999年(平11)10月19日、埼玉県生まれ。18年1月にプロレスデビュー。22年10月インターナショナル・プリンセス戴冠。24年3月にプリンセス・オブ・プリンセス王者に輝く。得意技はティアドロップ、カナディアンバックブリーカー、さまざまな形のジャイアントスイング。好きな食べ物は甘いもの。趣味はアイドル、ディズニーなど。159センチ、O型。
◆アップアップガールズ(プロレス) 17年にDDTとのコラボ企画でオーディションが開催され、らく、乃蒼ヒカリらとともに選出された。コンセプトは「歌って踊って闘える」最強のアイドル。毎回、東京女子の大会のオープニングで歌を披露し、会場を盛り上げる。22年8月に鈴木志乃、23年6月に高見汐珠が加入、24年5月に乃蒼が卒業し、現在は4人で活動中。23年12月には単独ライブも開催。プロレス以外のファンも増え、人気急上昇中。


