秋場所3日目に珍しい出来事があった。
豊昇龍の横綱土俵入りでのこと。豊昇龍と露払いの明生は紫色を基調とした化粧まわしを着けていたが、太刀持ちの平戸海は水色だった。
横綱土俵入りは通常、横綱が用意した三つぞろえの化粧まわしを3人が締める。「三つぞろえ」というだけあって、3つの化粧まわしはデザインに統一感があり、横綱土俵入りの格調を高めてくれる。
一体、何があったのか?
付け人たちの話を総合すると、豊昇龍の付け人が間違えてしまったことが原因だ。
通常、何日かごとに締める化粧まわしを入れ替える。3日目から締める予定の化粧まわしを支度部屋に持ってきたものの、2日目までに着けていたものを持って帰らずに、持ってきたものをそのまま持ち帰ってしまったという。
3日目の土俵入り前、支度部屋で間違いに気づいたものの、間に合わない。平戸海はそのまま、太刀持ちを務めた。
幸い、豊昇龍も平戸海も自身の取組は白星で飾った。
土俵入りでのハプニングが取組に影響しなかったか?
平戸海は「そっち(土俵入り)で緊張した分、取組は楽にできました」と話した。
横綱土俵入りの介添えを務めることは名誉なことだが、負担も少なくない。珍しいハプニングだった。【佐々木一郎】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)


