王者中谷正義(27=井岡)が、圧巻のTKOで5度目の防衛に成功した。挑戦者で同級15位の闘将青木誠(36=グリーンツダ)を1回1分19秒で倒した。中谷の戦績は12戦12勝(7KO)となった。

 痛快なKO劇だった。開始早々、体ごとぶつけてきた青木に対し、中谷は高速ジャブをヒットさせた。続けて、右アッパー、右ストレートを決めてダウンを奪う。相手は立ち上がってきたが、すかさず左右の連打で試合を決めた。

 「青木さんは引退をかけて全身全霊で来るのは分かっていた。絶対負けられないと思っていた」と中谷。試合直後はコーナーロープに上り、勝利の雄たけびをあげて喜びを表現した。

 16日に、荒川仁人(34=ワタナベ)が日本同級の新王者になった。中谷は「統一戦がしたい。絶対負けない」と自信満々に“対戦オファー”を出した。日本タイトルも手に入れた先に見据えるのは、悲願の世界王座。「いつでも世界に行ける準備はしてます」と胸を張った。