K-1 60キロ世界王者卜部弘嵩(26)が練習中に顎を骨折。全治2カ月と診断され、「K-1 WGP 2016」(24日、東京・代々木第2体育館、日刊スポーツ新聞社後援)を欠場する。K-1実行委員会が10日、都内で発表した。

 卜部弘は小宮山工介(29)と60キロスーパーファイト(ノンタイトル)で対戦を予定していたが、2日にジムでのスパーリング中に顎を負傷。3日に病院で検査を受けた結果、「右下顎骨関節突起基部骨折」と診断された。卜部弘が所属するK-1ジム・チームドラゴンから負傷の報告を受けたK-1実行委員会は、協議の末に欠場を決めた。

 会見には卜部弘も同席。折れた顎を固定するワイヤを入れているため、満足に口を開けることが出来る状態ではなく、短い時間で質疑応答が行われた。

 「小宮山選手、ファンのみなさま。関係者のみなさまにご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思っています。けがするまで本当にいい練習ができていたので残念という気持ちです」と話した卜部弘。ケガをした状況については「小宮山選手対策でこういうことになったので詳しいことは言えません」とし、小宮山との仕切り直しに意欲を見せた。

 前田憲作K-1プロデューサーは「まず負傷箇所を完治させることに専念してもらいたい」とした上で、「弘嵩選手は9月19日の60キロ世界最強決定トーナメントへの出場を強く希望しており、完治を前提に復帰戦としたい」とした。

 これを受けて卜部弘も「9月の世界トーナメントに出場が決まっているので、けがを治して大会に向けてしっかり仕上げるつもりです。必ず今まで以上に強くなって戻って来ることを約束します」と復帰を誓った。

 卜部弘欠場発表後、前田プロデューサーと小宮山が出席し、変更対戦カードが発表された。小宮山の新たな対戦相手となるのは中国から初参戦のユン・チー(20)。30戦21勝(6KO)9敗の戦績を誇る。今年5月にヨーロッパの強豪セルジオ・ヴィールセンからダウンを奪って勝利した実績が光る。

 会見ではチーのコメントも発表された。「K-1への出場が決まって本当に興奮しています。私は中国武術の基礎があり、今は最先端のキックボクシングを学んでいます。私は過去と現代の中国武術がミックスされたハイブリッドファイターです。初参戦ですが、私を応援してくれる皆さんを絶対に失望させません。近い将来、私がK-1のリングでさらに強く輝く存在になることを証明します」。小宮山にはまさに不気味な存在と言える。

 小宮山は「急きょ相手変更ということになったが、誰が相手でも空手の技を使って美しく華麗にKOで勝つ。それだけ」と自信を見せた。そして、卜部弘に対しては「今後の選手生活はどうなるのかなぁ…なんて心配な気持ちにもなった。一刻も早くけがを治し、練習に復帰できるように願っている」と同じ格闘家としてエールを送った。