王者デオンテイ・ワイルダー(32=米国)が壮絶な初回KOで、6度目の防衛に成功した。前王者の同級1位バーメイン・スタイバーン(39=ハイチ)との再戦。初回に3度のダウンを奪って圧倒し、2分59秒TKO勝ちした。15年1月に王座奪取も、過去38戦で唯一判定に終わった相手をぶちのめした。

 まずは力強いジャブを突いていった。2分を過ぎて、ガードの間に右ストレートを打ち込んで最初のダウンを奪う。立ち上がってくると右、左、右の3発で2度目。さらに右からの連打で3度目のダウンに沈めて仕留めた。

 スタイバーンは王座陥落の10カ月後に再起も、初回ダウンしながら判定勝ち。その後は2年のブランクがあった。それ以上にワイルダーの破壊力がすごかった。

 次は10月に防衛したWBAスーパー&IBF王者アンソニー・ジョシュア(28=英国)との統一戦実現に一層の期待が集まる。「私は長い間待っている。私も世界も望んでいる」と最強決定戦の決定を待ち望んでいた。