IQレスラー桜庭和志(48)の立ち上げたグラップリング(絞め、関節技など)ルールのチーム対抗(5対5)による新格闘技が開催された。桜庭は所英男(40)、元UFCヘビー級王者ジョシュ・バーネット(40=米国)、マルコス・ソウザ(33=ブラジル)、中村大介(37)とともにHALEOドリームチームの一員として出場し、準優勝となった。

 1回戦(1試合8分一本勝負)は、08年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの総合格闘家石井慧(31)擁する柔道ドリームチームと対戦。

 所が相手中堅のキム・ヒョンジュ(41=韓国)を開始14秒、腕ひしぎ逆十字固めで仕留めた。所はユン・ドンシク(45=韓国)に敗れたものの、副将マルコス・ソウザ(33=ブラジル)がドンシクを4分18秒、腕ひしぎ逆十字固めで下し、大将の石井と引き分けて初戦突破した。

 寝技スペシャリストがそろうポラリスドリームチームとの決勝では規定上、1回戦で出番のなかった大将バーネットが先鋒として出場。20キロ以上体重差のある相手先鋒グレゴー・グレイシー(31=ブラジル)との試合は4分一本に変更されて引き分けた。続く中村、所が次鋒ダン・ストラウス(27=英国)に敗れ、桜庭はストラウスに引き分け。大将となったソウザが相手中堅の宇野薫(42)を腕ひしき逆十字固めで下したが、相手副将クレイズ・ジョーンズに1分2秒、ヒザ十字固めで追い込まれ、ギブアップ負けした。

 「1回戦は8分間、試合して疲れまして。かなりいっちゃいました。決勝は疲れている相手に8分で仕留められなかった」と選手として試合内容を振り返った桜庭は「今日は1回目で面白かったと思う。今後(ルールなど)微妙に調整していきたい。チームでやると個人戦と全然違う。楽しかったり、悔しかったり全体でできる」と主催者としての手応えを口にした。

 優勝チームに主催者としてメダルを授与した桜庭は「優勝できるまでやりたいですね。できれば第2回、第3回とやっていきたいと思います」と継続開催に強い意欲をみせていた。

 

 ◆主なルール チーム5人で構成するチーム対抗戦。5人の総重量は430キロ以内(前日計量)とする。試合場は12メートル四方のレスリングマットで、試合時間は8分一本勝負。体重差が20キロ以上ある場合は4分に変更。勝敗は一本、失神、失格(指導3回)で、決着がつかない場合は引き分け。大将同士で決着がつかない場合は指導数が少ないチームが勝利。指導数が同じ場合は全体の指導数が少ないチームの勝利で、それも同じ場合は大将同士の試合で旗判定を行う。