約1年半ぶりとなるRIZINの舞台で村田夏南子(24=フリー)が復活勝利を挙げた。トレードマークの赤髪を黒のコーンロウに変え、地元のお菓子「めんべい」のお面を被って入場した心機一転の復帰戦。直前に変更となった対戦相手、ムエタイ出身のランチャーナ・グリーン(英国)に対して終始優勢に試合を進めた。

 ゴング直後に鋭い片足タックルでテイクダウンを奪うと、マウントポジションから拳を振り落としていく。1回終了直前にフロントチョークを狙いに行くと、粘り強く動き続けて4分54秒にタップを奪った。

 アマチュアレスリングで将来を嘱望される存在だった。五輪3連覇の吉田沙保里にもあと1歩を迫るなど最前線で活躍したが、16年4月に総合格闘技デビュー。4連勝と駆け上がったが、同年末に中井りんに完敗した。その後は試合中の故障で半年間の離脱も余儀なくされたが、復活にかけてきた。この試合前には米国のコンバット・スポーツ・アカデミーに6週間の単身修行を敢行。UFCのアレクシス・デイビスらと合同練習に励んだ。「世界で活躍している選手と一日中練習できたので、すごく刺激をもらえて充実した修行になりました」と自信を見せていた。

 試合後のリングでは「突然のオファーで受けてくれたランチャーナ選手、ありがとうございます」と感謝。「復帰するまで支えてくれたみなさん、ありがとうございます。米国に試合終わってからすぐに戻ってこいといってくれる人がいるので、もっともっと強くなってこのリングに戻ってきます」と成長を誓った。