桜庭和志(49)が主宰するグラップリング(打撃なし、関節と組み技)のみの5対5団体戦QUINTET初の女子大会が行われ、各国から先鋭が集まったTEAM10thPlanetが優勝した。

輝いたのは米国から参戦した16歳の小柄な少女、グレース・ガンドラムだった。152センチ、46キロ。試合以外はメガネを着用し、立ち姿はやや猫背。決して強くは見えない外見に反し、決勝では驚異の動きで勝利に貢献した。副将として、相手TEAMBJJKUNOICHIのエース世界柔術選手権4連覇の湯浅麗歌子と対戦。湯浅があの手この手で攻めてくる中、体を巧みに丸めて転がり、技を阻止。守るだけでなく時に攻め込み、試合時間8分を引き分けで終えた。湯浅に技を決めさせないだけでも、大殊勲。その柔らかな身のこなしに会場は何度も沸いた。ガンドラムは「湯浅は強いと分かっていました。口下手なのでうまく言えませんが、自分のパフォーマンスは悪くなかったと思う」と控えめに自分の働きを振り返った。

最初は空手道場に通い、追ってキックボクシング、柔術を学んだが、柔術にのめり込んで専念するようになったという。今後についても「特に目標はないですが、このまま経験を積んで試合に出ていきたい」と謙虚に話した。