ボクシング日本スーパーバンタム級タイトルマッチの前日計量が17日に都内で行われた。

同級王者田村亮一(31=JBスポーツ)は100グラム軽い55・2キロ、同級1位久我勇作(28=ワタナベ)はリミットの55・3キロでクリアした。

試合は18日に東京・墨田区総合体育館で初開催されるが、2人は17年7月に久我が判定勝ちした再戦となる。前回は久我が同級王者としての初防衛戦。今回は立場を変えての決戦だ。

田村は1月に王座決定戦を制して、ジムに19年ぶりでベルトをもたらした。「調整も減量も順調そのもの。防衛戦というより、いつもの試合と変わらない」と、終始落ち着いた表情で話した。

田村は日大卒業後にアパレル企業に就職した経験から、ファッションブランド「oztique」を立ち上げ、ボクシング教室も開いている。このほど板橋にオープンした会員制カフェバー「YUKASHITA」のマネジャーも務めるやり手の実業家ボクサーだ。

引退後を見据えてのものだが、試合会場で応援Tシャツなどを販売する。「やるからにはもうけないと。もっと勝って、もっと強くならないと。倒させてもらいます」と、リベンジで王座を守るつもりだ。

久我は昨年7月に世界へのサバイバル戦で、和気慎吾(FLARE山上)に10回TKO負けで王座を陥落した。12月に再起戦でKO勝利を飾っていたが「普段より調子はいい。いつもどこかけがしたりするが、それもなかった。前回以上に練習もできた」と笑みを浮かべた。

再戦は初めてとなるが「特に感じることはない。ベルトをとることだけ考え、挑戦者の気持ちで。しぶとく楽な相手でないが、きれいに倒せたら。厳しい試合になっても前回以上の内容で競り勝つ」と決意を口にした。

ワタナベジムは今年あまり成績がパッとしない。谷口、田口、船井と世界挑戦に失敗。チャンピオンカーニバルではミニマム級王者小野、バンタム級暫定王者木村が陥落、フェザー級王者源は0-1で辛くも引き分け防衛だった。「ここでベルトを取り返し、ジムを勢いづかせたい」。夜はデビュー戦以来続けているすき焼きととろろご飯でエネルギーを補給するという。