WBOアジア・パシフィック・スーパーウエルター級王者の井上岳志(30=ワールドスポーツ)が、ノンタイトル戦で判定勝ちを収めた。

18年全日本ミドル級新人王で日本同級13位ワチュク・ナァツ(23=マーベラス)と70キロ級契約体重8回戦で激突。プロ9戦目で初8回戦となったナァツの勢いを接近戦でいなしながら、的確に右の強打を打ち込み、3-0(78-75、78-74、79-73)の判定勝利をつかんだ。

4回途中、偶然のバッティングで左目上をカット。流血で視界が阻まれ、「目が見えず、冷静さを失った。メインらしく良い試合を意気込んでいましたが、判定勝ちということで、良い試合ができたとは言えない」も反省を忘れなかった。

井上は19年1月、米ヒューストンで当時のWBO世界スーパーウエルター級王者ハイメ・ムンギア(メキシコ)に挑み、判定負けを喫した。以後、これで4連勝。現在はWBO世界同級9位にランクされる井上は「まだまだ諦めていない」と世界再挑戦の実現に向け、決意を新たにしていた。