大みそかに行われる総合格闘技(MMA)のRIZIN26(31日、さいたまスーパーアリーナ)に出場する所英男(43=リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)が21日、オンラインで練習を公開した。17年7月以来の参戦となる今大会では、16年リオデジャネイロ五輪レスリング銀メダリストの太田忍(26)と対戦する。

3年半ぶりのMMA。オファーを受けたときは「太田選手の相手が僕でいいんですか、という感じ。本当にうれしかった」。さらに「久しぶりの参戦だが、知らない方にも覚えてもらったら」と発言は控えめ。それでも「20年やっているので、絶対に負けたくない」とデビュー戦の相手に闘志を燃やす。トレーニングも順調で「リングに上がったら(感覚は)戻ると思う」と話した。

所は05年にHERO'Sで格闘家デビュー。その後DREAMなどで長く活躍し、15年RIZINデビュー戦で才賀に勝利し、17年まで5試合(2勝2敗1分)に出場。その後はQUINTETなどの寝技格闘技に参戦していた。「控室もみんな同じ部屋だったりで初心に戻れた。本当にやって良かった」と培った技術をぶつける。PRIDEなどで活躍し、現在はプロレス団体ノアに出場している桜庭とは毎週のように練習している。「たくさんのアドバイスを受けた。すごい参考になる。試合でも使えると思う。秘策はあります」と手応えを感じている。

3年半でMMAのレベルも上がったと感じる。「堀口選手が負ける時代が来るんだと。衝撃を受けた」。そんなハイレベルの世界に43歳で再挑戦する。「僕や(44歳の)ミノワマンさんが頑張ったら元気出るんじゃないかな。まだやれる、ということを見せたい」。得意な寝技に持ち込めば勝機は十分ある。「バックをとってからのチョークで倒したい。レスリングだったらかなわないけど、総合なんで」。格闘家の先輩として、五輪メダリストに強さと厳しさを教える。【松熊洋介】