総合格闘技(MMA)のRIZIN26が31日、さいたまスーパーアリーナで行われる。メインとなる第15試合では、朝倉海(27=トライフォース赤坂)と堀口恭司(30=アメリカン・トップチーム)のバンタム級タイトルマッチが行われる。

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17年にRIZINデビューを果たした朝倉は昨年9月、当時RIZIN、ベラトールの2冠王者だった堀口と対戦し、わずか69秒、右カウンターで1RKO勝ちをおさめた。堀口が「前回はカウンターを食らった後、何も覚えてない」と話すほど強烈な一撃。大半が堀口勝利を予想する中、下馬評を覆して全国に名をとどろかせた。その後堀口は右膝前十字靱帯(じんたい)断裂などで長期離脱。同年12月の再戦も持ち越しとなっていた。堀口のケガも癒え、1年4カ月ぶりの再戦。序盤から激しい殴り合いが予想される。

朝倉 自分はこの間、4試合やっている。前回戦ったときよりもさらに強くなっているので、もう一回ぶっ飛ばしてやる。ド派手な戦いを見せます。

堀口 仕返しできるのがうれしい。勝つ姿しか思い描いていない。KOか、一本で勝ちますよ。

ともにKO勝ちを宣言しているが、お互いの実力を認め合う。

朝倉 実績もすごいし、日本の格闘技界を引っ張ってきた選手。一筋縄でいかない。

堀口 すごく成長しているなと感じた。強い選手だと思う。

朝倉は堀口と互いに万全な状態での戦いを望んでいた。榊原CEOから希望の対戦相手を聞かれ「堀口」と答えた。続けて「大丈夫なのか」と聞いた。準備不足なのに、無理強いされていないかを心配した。堀口を打ち負かした時に「病み上がりだった。久しぶりだった」という言い訳は聞きたくない。堀口も朝倉の思いを理解した上で対戦が実現した。12月上旬には帰国し、調整は順調だ。

朝倉 今年を締めくくるのにふさわしい激闘になるので、絶対に見逃さないように。

堀口 格闘技って野蛮に見られているけど、本当にドラマのあるいいスポーツ。ケガを克服して勝負するので楽しみに見てほしい。

ファンが待ち望んだ一戦がいよいよ始まる。20年の最後にふさわしい戦いを制し、最後にリングに立つのは王者朝倉海か、それともリベンジに燃える堀口か。【松熊洋介】