新日本プロレスの大張高己社長(46)が日刊スポーツの取材に応じ、コロナ禍の20年と5日まで行われる東京ドーム大会から始まる21年に向けた思いを語った。

昨年10月の社長就任以前から経営に関わっていた大張氏は、難局をどう乗り越えていったのか、現在も感染拡大が収まらない中、どう向き合いながら運営していくのかを明かしてくれた。【取材・構成=松熊洋介】

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東京ドーム大会は1年間の集大成でもあり、新しい1年の始まりでもある。大張氏は今年をコロナに打ち勝つ年だと位置付け、選手と一緒に戦う。

大張氏 プロレスで例えると、倒されるけど、また立ち上がって、相手に攻撃を仕掛けていく。守りから攻めに転じる時。その熱狂が、1月4、5日。外部環境によってこれだけへこまされた昨年。そして立ち上がる今年。向こう50年伝説に残る「1・4、1・5」だと思う。

新日本プロレスは来年、50周年を迎える。

大張氏 黄金期ですね。今後その先にプラチナ期があるかもしれないけど。過去最高の新日本を作っていくためには21年を攻めに転じる年にしていく。チケット以外の収益の比率を高めていく必要がある。

大張氏はプロレスの構図を縦軸(会場、ネット、グッズ)と横軸(エリアや年齢、性別を軸としたファンの広がり)で考える。チケットを買って来場するコアなファンを大事にしつつ、接触機会を拡大することで、それ以外のファン獲得やコンテンツ収入増を狙い、さらに海外での事業展開にもつなげる。

大張氏 テレビ番組やアプリなどプロレスを見られる機会は拡充してきた。縦軸ではデジタル、横軸ではグローバルの露出が重要事項。もちろん、新しいものだけが良いわけじゃなくて、今あるものもブラッシュアップしていく。

団体を引っ張る立場にいるが、位置付けは違う。

大張氏 お客さまが一番上、そこに向かい合うレスラーがいて、自分は底辺じゃないかと。見方を変えると扇の要だが、社内では全然偉いと思ってない。

選手とファンに支えられ、49年間続いてきた新日本プロレス。21年も大張氏がスタッフと手を取り合い、一番下から支え続ける。

◆大張高己(おおばり・たかみ) 1974年(昭49)8月15日、広島県生まれ。少年時代からバレーボール選手として活躍。カリフォルニア大学アーバイン校Paul Merage School of Business卒。97年NTTに入社。18年12月に執行役員としてブシロード入社。19年1月より新日本プロレス経営企画部長、11月より同社米国法人CEOを経て、20年10月、新日本プロレス社長に就任。

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