ボクシングのIBF女子世界アトム級タイトルマッチ10回戦は18日、東京・後楽園ホールで開催される。同級王者花形冴美(36=花形)が同級6位となる東洋太平洋王者松田恵里(26=TEAM10COUNT)との2度目の防衛戦を控え、17日には都内で前日計量に臨み、王者花形は300グラム少ない45・9キロ、松田は200グラム少ない46・0キロでクリアした。

このV2戦を最後に現役引退を表明している花形は「今回は勝敗は気にしていないです。楽しむということが今回のテーマ。自分の力も出し切れるし、苦しい思いをしたので最後ぐらいは存分に楽しもうと思います」と意気込みを示した、19年11月、日本ボクシングコミッション審判員の岡庭健氏と結婚。セカンドキャリアとして小学校教員になるため、昨秋から通信制の大学にも通い始めているという。花形は「子供も欲しい。主人は(ボクシングを)辞めて欲しいと思っていて、それを押し切ってやっていた。周りも試合すると思っていたので、区切りとなる試合をしてから辞めたかった」と集大成をみせる覚悟を示した。

一方、挑戦者となる松田はプロ5戦目で世界挑戦となる。花形とはスパーリング仲間で、プロの姿勢を学ぶことも多かったという。恩返しは勝って世界王座を奪い、世代交代を実現することだ。松田は「(勝つことで)松田に任せたと思ってほしいですね。5戦目でこのような状況で挑戦させていただくのはありがたい。私としては『始まりの日』になるように、世界王者になりたいと思います」と決意を新たにした。