プロレスリング・ノアのGHCナショナル王者、杉浦貴(50)が25日、都内で初防衛戦(31日、後楽園ホール)の調印式に出席した。

対戦相手となる桜庭和志(51)は普段、杉浦軍のメンバーとしてタッグを組む間柄だが、杉浦の“おもてなし”は受け入れられなかった。前回4月の調印式で当時王者だった藤田が提案した「生ビールで乾杯」を今回自ら試みたが、桜庭は一気飲みできなかった。緊急事態宣言中ということもあり、のノンアルコールにしたにも関わらず、飲み干せなかった桜庭を見て「家で発泡酒しか飲んでないから。あの桜庭が発泡酒ですよ。だからだめなんですよ。同門対決だけど試合はかみ合わない」と罵倒した。

桜庭は会見中も少しずつ飲もうと努力したが、それを見た杉浦は「元パートナーなのにノンアルコールも一気飲みしてくれない」と追い打ちをかけた。

15日の前哨戦ではフェイスロックに苦しみ、最後はアキレス腱(けん)をキメられギブアップ。「張り手もブロックしたり交わされたりした。ペースがなかなかつかめなかった」と反省した。「よく知っているが、スタイルは違うし、やりづらいので、寝技には付き合わない」と対策を語った。

今大会は「三沢光晴メモリアル」と題して行われる。09年に亡くなった三沢さんとは、立ち上げ当初からともに団体を支え、タッグを組んだこともある。「三沢さんが見て、『ノアは大丈夫だ』と言ってもらえるような大会にしたい」と意気込む。けがや体調不良でも一切口に出さず、リングに上がり、結果を残し続けた偉大な先輩に納得してもらえる戦いを披露する。