WBOアジア・パシフィック・フライ級王者山内涼太(26=角海老宝石)が初防衛に成功した。同級8位中山祐太(25=一力)の挑戦を受け、3度のダウンを奪って7回1分29秒、TKO勝ちを収めた。

2回に左ボディーからの右ストレートを相手顔面に打ち抜いて最初のダウンを奪うと、5回には左フックをアゴに命中させて2度目のダウンを奪取。7回には左フックでぐらつかせ、レフェリーストップ勝ちに持ち込んだ。左ボディー、左フックで大ダメージを与えた手応えがあり「左を練習していたので良かった」と安堵(あんど)の笑み。試合の組み立て、ディフェンス面などの課題を口にしたものの「今日はムキにならなかった。いつもより半分ぐらい。気持ち、大人になりました」とメンタル的な成長も確認できた。

現在、WBA世界同級2位にランキングされ、同級王者はアルテム・ダラキアン(33=ウクライナ)。世界挑戦が近い将来に見えていることは間違いないが、山内は「これでは(世界挑戦のゴーサインが)出ませんね。あまり見栄えも良くなかったと思う。今日は(所属ジム鈴木真吾)会長も怒っていたので」と、さらにレベルを上げていく姿勢を示した。